単なる知識など生死の局面では役立たぬ。伊織を連れ訪れた秩父の三峰神社で、十年来の恨みを鬱積させた宍戸梅軒、祇園藤次、お甲に出くわす武蔵。怨憎込めた鎖鎌を繰り出す梅軒相手に窮地に追い込まれたとき、予期せぬ味方が現れる。からがら難を逃れた武蔵だったが、宝蔵荒らしと間違えられ捕縛されてしまい……。その頃小次郎は、武蔵との決戦のときを静かに待っていた――。剣を惑わす大望、欲、迷い。己の道、深淵捉える第七巻。