クリスマス。 一人の少年が消えた。 根源たる ‘存在の力’ を失い、いなかったことになった。 ゆえに、その欠落は誰にも気付かれず、忘れ去られた。 消滅してしまったモノは、二度と戻ってこなかった。 そうと知ってなお、シャナと吉田一美は、彼の生存を信じ続ける。 場所は変わり、人知れず浮遊する移動城砦 『星黎殿』 内部。 一人の少年が空(から)であった玉座に着いた。 周りに控える ‘紅世の徒’ らから、「盟主」 と呼ばれたその少年は、一同を睥睨し命を下す。 「盟主」 たる少年が、御崎市で待つ彼女たちの許に戻ることは無かった。 そして、古(いにしえ)の王 ‘祭礼の蛇’ を奉迎した 「仮装舞踏会(バル・マスケ)」 は、‘大命’ へと静かに動き出す……。